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日本語教師体験記

読み聞かせの授業(2015/11/1)

石家庄学院 小原 隆俊

 日本の有名な作家の作品を読む、読み聞かせの授業を立ち上げました。
 明治、大正時代の小説は学生に人気が高く、過去の卒業論文にもたくさん取り上げられています。
 これらは、日本の伝統文化を知るものとして有効な教材です。日本語学科の任先生との雑談の中で決まりました。任先生は、若いときに日本の企業で働いたことのある日本語の達人ですが、この先生の意見もあって、学生が自由に参加できる課外授業を組んだのです。私と任先生の二人で担当します。
 使用する作品は、川端康成の「雪国」か夏目漱石の作品か迷っていましたが、最初は「坊ちゃん」を使うことにしました。
 最初の授業には3、4年生が32人来ました。結構人気があります。まず、私が冒頭に本文を読み、その後、中国語で学生に読んでもらいました。教官室に中国語訳が付いた本が何冊かあったので、それを借りました。
 その後、一行ずつ難しい言葉を解説したり、質問を受けたりしました。そして最後にもう一度、私が読みます。途中、夏目漱石の生い立ちやエピソードやその当時の生活の様子などの説明をしました。そして締めくくりに任先生が中国語で詳しく解説します。
 日本語は中国語のように抑揚がありませんので、学生は一言一言聞きのがすまいとしているのでしょう。読んでいる私の方に耳を傾けながら、真剣に聞いています。そして、「坊ちゃんは馬鹿な人ですか。」と質問したり、「おもしろい話ですね」と、感想を言ったりします。皆、楽しそうに参加していました。
 私にとっても、すばらしい体験です。それは、自由参加にも関わらず大勢の学生が日本のことに興味を示して参加してくれるからです。それに、自分自身が何十年ぶりかで「坊ちゃん」を新鮮な感覚で読み直すことができました。「坊ちゃん」はやはり名作です。読んでいて痛快さが伝わってきます。
 また、大きな声で読むので、委縮しがちな海外生活の中で爽快感を味わうことができます。そして何よりも「楽しい日本語の授業を通して、日本の文化を伝える。」という自分の目標に近づけるような気がするからです。
 今後、「無鉄砲」や「ひがむ」などの難しい言葉の内容をどのように伝えるか、一層の工夫が必要です。そして最後には、参加している学生みんなと日本の文学について話し合いたいと思っています。


石家荘学院の外国語学科棟
石家荘学院の外国語学科棟


授業の後で(4年生)
授業の後で(4年生)

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