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日本語教師体験記

『トキ』は不思議な貴重品 福建師範大学でのスキルアップ研修を終えて(2016/1/1)

柴野 たまの 講師

 時がたたないとわからないことがある。時間をかけて、はじめてわかることがある。
 福建師範大学はじめ、10校からの参加者30名は、ほぼ初対面の先生方。血液型グループ分けゲームでアイスブレーキング。いろいろな型が混じったグループは議論も活性化するという。「日本語ってどんな言語?」こんなテーマでウォーミングアップ。
 「日本語は平らな言葉です」が最初に出た意見。中国語の四声に比べ、隣との相対的な高低アクセントは平たんに聞こえる。母語との音の違いは学習者が苦労する要因の一つだ。
 次の発言は「日本語は漢字を使います」。そう、中国から入ってきた漢字、漢字のない日本語はあり得ないのだ。あるグループ内で「片仮名は易しいです/片仮名は難しいです」と対立。「ほら、血液型が違うと思考回路も異なるらしいョ、どちらも正しいです」と話が広がった。中国では小学生で3000もの漢字を学習するそうだが、日本の常用漢字は1945字。小学生に「麒麟」は難しい、「キリン」の方が易しい。そういうわけで、動植物名はカタカナで書くことが多い。「フラフラする」とは言うが「グーグーする」は言えない。「ペコペコだ」と「ペコペコする」は意味が違う。使い方はちょっと難しい。ある学習者が急に日本語が上手になったように感じられた。オノマトペがうまく使えていたからだったという話も聞いた。日本人はカタカナ語を多用する。強調したいとき(「トキ」)も片仮名を使う。
 【漢字】【カタカナ】【ひらがな】この3種類の文字を持つという点において、日本語は世界の他の言語に例を見ない特異な言語なのだ。
 『音声』は今回も研修要望第一位。話は禁止し、鳴き声等の音で仲間を探してグループ作り。30名一斉に鳴き始める。「シーシー」という声が聞こえる。「シーシー」って鳴くものなんだぁ?思わず堤さん(センター職員)と顔を見合わせた。仲間が見つからない人もちらほら…。「ガッガッ」と「ケロケロ」が同じグループ、「シーシー」は「ミーンミン」と仲間。ネコもブタも、それぞれが何種かの鳴き声、カタカナ表記は難しい。
 〈アクセント・イントネーション・プロミネンス・ポーズ・リズム〉をさっと検討して、プロソディイ(韻律)重視の授業へと議論を続けた。
 『楽しい授業にするために』完璧主義は敵なり。遊びの中にも学びあり。急ごしらえでコントをしようということになった。さすが先生方、すぐ候補の手が挙がり4〜5分の打ち合わせで始めた。全員両手を上で合わせる。日本語のリズム、2拍4拍子で左右に振りながら何でもわかる魔法の呪文「福州よいとこ一度はおいで、不到福州不好漢」皆、嬉しそうに唱えていた。
…♪ヤア ヤア ひさしぶり〜 ヤア ヤア 達者かね〜
 ♪〜同級会音頭も和気あいあいに研修会は終了した。
 今わからなくてもいい。ただ時がたつ、それだけでもいい。
 前を向いている限り、むだなことは何もない。『トキ』は不思議な貴重品。


記念写真
記念写真


なんでも分かる魔法の言葉 〜ゲームや遊びを取り入れた授業①〜
なんでも分かる魔法の言葉
〜ゲームや遊びを取り入れた授業①〜


マイナンバー 〜ゲームや遊びを取り入れた授業②〜
マイナンバー
〜ゲームや遊びを取り入れた授業②〜


折り紙付きの修了証書
折り紙付きの修了証書

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