日中技能者交流センター、JCSEC

日中技能者交流センター
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『中国で日本語を教えるやりがいとは?』

日本語教師募集要項(2015年度版)

中国派遣日本語教師
昼間秀夫さん

(1)日本語教師としてのはじまり

①日本語教師になろうと思ったきっかけ
 1986年に神奈川県から、上海外国語大学で2年間日本語教師として活動する機会がありました。学生が大変熱心に日本語を学ぼうとしている姿勢に感じるところが多く、高校退職後も中国で教鞭をとろうと思いました。

②他の派遣ルートがある中で、当センターの中国派遣プログラムを選んだ理由を教えてください。
 派遣前に行われる事前研修の中で、現在の大学、日本語、中国事情等を確認した上で授業をもてるし、様々なトラブルが予測されるなか、しっかりした機関から派遣されないと、時にトラブルに巻き込まれると思ったからです。

③国語教師と日本語教師は、異なる知識と経験が必要だと思います。先生はこの相違をどのように克服されましたか?
 大きくは言語構成の説明方法、及び言語トレーニング方法の違いだと思いますので、以下の2点を心がけました。
■中国人に教える日本語文法の習得に心がけました。
■1年生と4年生とでは全く日本語のレベルが異なります。相手の状況に合う言葉で、明瞭な発音で話しかけるようにしました。

日本語教師

(2)授業について

①どんな授業を担当しましたか?
〈私は、北京理工大学で3年間、日本語学科の学生に日本語を教えました。〉

  2年生 3年生 4年生
1年目 会話 精読 作文、古典文法、
閲読、卒業論文指導
2年目 会話、作文 会話、精読、閲読、
作文、卒業論文指導
 
3年目 泛読 精読、作文 古典文法、
卒業論文指導

②担当した授業(課外活動なども含む)の中で特に熱心に取り組んだこと・工夫したことについて教えてください。
 特に「古典」と「作文」の授業に力を入れました。
〈古典〉
■古典文法の教材を1冊の冊子として作成しました。
 日本の高校生に教えていた内容をそのまま教えるのでは、とても時間も無いし、ほとんどの中国人学生は現代日本語を学ぶことには、無意味な学習だと思ってしまうので、教える内容(古典本文及び文法)を極力しぼる必要がありました。
「古典」の授業を通じて、日本語の成立が、いかに中国古代から影響を受け、作りあげられたかということ。そして、それが現代語の中にたくさんあることを、学生に感じてほしい、理解してほしいと思っています。
〈作文〉
■閲読の教材を学生にグループで事前学習をさせ、発表、質疑応答、まとめ作文を行いました。
 →3年生の読解力は高く、文章を十分に分析できる能力があるので、日本語で話し合う機会を増やすことができ、また、各自の考えを文章としてまとめさせました。日本語で話し合う能力が高まったと思います。
■毎時間テーマに沿って作文を書き、学生及び授業者の詳細な評価欄を作り採点しました。
 →テーマに沿って書く前に討論し、考えを深め、書かせました。「自分がどんなところが書きにくいか、またどのような点に注意して今後書いていけばいいか。」を明確にすることです。どのような点に気をつけてまとめていくかが分かった学生が多くなりました。

③作文の授業で、どのような成果を得られましたか?
「作文の課程は本音を吐く課程だ。この授業を通じて日本語で書く方法を学んだだけではなく、文章を書く意味も勉強になった。単に語彙を組み合わせることではないと意識した。重要なのは自分の心からのその動悸やインスピレーションをつかむことだ。有限の時間の中でどうすれば自分の思い溢れることを紙面に表し出せるか、またどうすれば日本人にも通じる文章を作れるかを究明していきたい。」と感想を書いた学生がいました。
 自分の思いを言葉にできることは、書くことの意欲を増進する大事な要素になり、とても大切なことです。

日本語教師

(3)現地の人々と交流について

①現地に滞在して日本語を教えているからこそ経験できる中国の方々との交流を通じたエピソードを教えてください。
 3年生精読最後の授業後、大学の風景スケッチを絵はがきにしたものに、一人一人が送別の言葉を書いて私に手渡してくれました。その後「先生一緒に写真を撮りましょう」と何人もの学生が声をかけてきました。それではと、池の畔で記念の写真を撮るつもりで5分ぐらい歩いて行くと、そこにはいかにも高そうな日本製のカメラを抱えた学生が三脚を構えて待っていました。連写の音がひっきりなしに鳴り響き、これで終わったものと思いましたら、次はこの月季の咲く前で、また道の真ん中で、図書館の前でと数カ所で数十分の撮影会でした。それが終わり、私は専家公寓に向けて出発するバスに乗り込むとクラスの学生たちが手を振って見送ってくれました。

日本語教師

(4)これからの中国派遣日本語教師へのメッセージ

中国で日本語を教える教師だからこその「やりがい」について
 教えることができる喜びを実感することができるでしょう。
 学生は、在学4年間で日本語をマスターし、就職、進学につなげる意欲は大変強く、授業中はもちろんのこと、授業が終わっても理解できないところを日常的に個人的に聞きに来たりと、大変熱心に取り組みます。そんなやる気のある学生に日本語を教えることができるのは、とてもやりがいがあります。
 授業担当者に委ねられている範囲が広いので、教材の選択から始まり、クラス構成員の学力レベルに合った授業展開、個々の学生に対しての働きかけなど、教師の工夫次第でいろんな選択ができ、授業に対するやりがいをもつことができます。
 学生は授業担当者を通して、「日本」を理解することがあります。授業担当者がどのように日本を感じているかを、学生はさまざまな場面で、日本人の生き方、感じ方、考え方を見ているので、自分を通して、日本を理解する手助けができるのは、とても嬉しいです。

今回ご協力頂いた 昼間秀夫(ひるま ひでお)さんのご経歴を紹介します。
教員(国語教師)時代に、神奈川県の日本語教師派遣事業の一員として1986年から二年間、上海外国語学院に赴任。教員退職後に「もう一度、中国の地で次世代を担う大学生に日本語を教えたい!」と思い、センター中国派遣プログラムに応募。2011年度研修会(センター主催)を修了後、北京理工大学へ3年間赴任。現在は、寧夏大学で活躍中。

 

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